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── Media Watchdog Group

NHKのニュースにならなかった重要なニュース

 注目が集まった日米首脳会談以外にも、先週、大きなニュースがふたつあった。ひとつは、南スーダンに派遣している陸上自衛隊の日報に関するニュース。もうひとつは、「テロ等準備罪」(共謀罪)に関する審議を巡って、金田勝年法務大臣が、国会での「質問封じ」と受け取れる文書を発表したこと。野党や市民が稲田朋美防衛大臣と金田法務大臣の辞任を求める事態となっているが、NHKニュース7ニュースウォッチ9は、これらのニュースをほとんど取り上げていない。

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日韓合意:揺るぎない確信の背後にあるもの

 日本政府は、韓国・プサンの日本総領事館のそばに「平和の碑」(少女像)が設置されたことを受けて、駐韓大使を一時帰国させるなどの対抗措置を取った。韓国の世論は、平和の碑(少女像)の撤去、および日韓合意そのものにも反対している。日本のマスメディアの多くは、そのことを認識していながら、日韓合意は履行されるべきものと信じて疑わない。
 報道ステーション朝日放送17/1/6)もそのひとつだが、そこには、元「慰安婦」が被害者であるという認識の欠如と、エリート特有の民主主義の解釈が見受けられる。

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辺野古違法確認訴訟:最高裁判決、確かに問題の決着ではないけれども・・・・・・

 沖縄県の翁長雄志知事が、仲井真弘多前知事が承認した辺野古沖の埋め立て承認を取り消した処分を巡り、政府が沖縄県を訴えた「違法確認訴訟」で、沖縄県の敗訴が確定した(最高裁第二法廷、鬼丸かおる裁判長)。最高裁は、仲井真前知事による埋め立て承認に違法な点が認められないため、それを取り消した翁長氏の処分は違法だと判断した。
 ニュースウォッチ9(16/12/20)は、辺野古新基地建設を巡って、少なくともこれで法的な決着がついたような印象を与え、普天間飛行場の移設先としては、辺野古に新基地が建設される以外に選択肢はないとの前提に放送している。

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白紙領収書問題:閣僚のときと地方議会議長のとき ニュースとしての扱われ方を比較する

 ニュースウォッチ9NHK、16/11/28)は、宮城県議会の前議長が白紙の領収書を受け取り、実際より多い金額を記入して政務活動費を受け取っていた問題を報道した。今回の報道と、今年10月の閣僚の白紙領収書問題についてのニュースウォッチ9の伝え方を比較してみる。

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