Bark at Illusions Blog

── Media Watchdog Group

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

韓国からの批判の声は、「反日」ナショナリズムではなくて、被害者への公正な対応を求める声だ

「徴用工」を巡る日本政府の対応を批判する韓国市民の声を、日本のマスメディアは概ね「反日」だと捉えているようだ。例えば日本に対する抗議行動が続く韓国・ソウルを取材し報告したNHKのニュースウォッチ9(19/8/7)のニュースタイトルは「“反日”の韓国で …

日米韓の軍事的な連携が東アジアの平和と安定に寄与するという幻想

韓国政府が日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を日本政府に通告した。GSOMIAは共有した軍事的な機密情報の保護を義務付ける協定(情報の提供を義務付ける協定ではない)だが、日本のマスメディアはそれによって日米韓の連携が弱体化し、東アジアの…

昭和天皇が「反省」していたとしても、彼が戦争責任を果たしていないという事実は変わらない

NHKは、初代宮内庁長官の田島道治が昭和天皇とのやり取りを記録した「拝謁記」を独自入手し、ニュース7は8月16日から4夜連続、ニュースウォッチ9は16日と20日にその内容について放送した。そのうちニュース7(19/8/16)とニュースウォッチ9(19/8/16)は、…

「平和の少女像」に込められている思いは何か

愛知県で開催されている国際芸術祭の企画展、「表現の不自由展・その後」が中止に追い込まれた事件は、日本社会のいくつかの問題点を改めて示した。ひとつは、言うまでもなく日本の表現の自由の現状についてだ。かつてローザ・ルクセンブルクが語ったように…

日韓の対立で問題にすべきは、強制労働の被害者に対する日本政府の対応だ

「徴用工」を巡る問題で日韓の対立がエスカレートしている。韓国への輸出規制を強化した日本に対して韓国政府は対抗措置を発表、韓国では日本製品の不買運動も広がっている。しかし対立の発端となった「徴用工」を巡る昨年の韓国大法院(最高裁)の判決以降…

NHKの受信料を拒否する十分な理由が、我ら市民にはある

7月の参議院選挙で「NHKをぶっ壊す」ことを唯一の公約に掲げる「NHKから国民を守る党」が議席を獲得した。具体的な政策としては、料金を支払った人だけがNHKを視聴できる制度(スクランブル放送)の導入を目指しており、NHKの受信料不払いも呼びかけている。…

ジャーナリストなら「徴用工」問題の基本的な事実を無視せず伝えろ

毎日新聞(19/7/11)に歴史修正主義者のコラムが掲載されている。国家公務員共済組合連合会理事長の松元崇氏は、かつて自身が社外取締役を務めた三菱マテリアルの株主総会で聞いた、「韓国の元徴用工の人たち」は日本の炭鉱で働いていたことを「誇りにしてい…