Bark at Illusions Blog

── Media Watchdog Group

「徴用工」問題:強制労働の被害者の人権に全く関心のないマスメディア

韓国大法院(最高裁判所)が「徴用工」と呼ばれる大日本帝国時代の強制労働の被害者への賠償を日本企業に命じてから1年が経った。皇室の行事で来日した韓国のイ・ナギョン首相と安倍晋三の会談が行われたこともあって、マスメディアは判決以来悪化している日…

圧力で朝鮮に核兵器を放棄させることはできない

米朝両政府は今月5日にスウェーデンのストックホルムで実務者協議を行ったが、朝鮮半島の平和と非核化に向けた道筋をつけることができなかった。もとより合衆国のドナルド・トランプ大統領の融和的な姿勢に懐疑的な日本のマスメディアからは、ストックホルム…

それは「抑止力」 「北朝鮮の脅威」をマスメディアが的確に説明

今月2日に朝鮮が潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験を行った。朝鮮中央通信(19/10/3)は発射実験に成功したと伝えているが、実際に運用するには潜水艦の性能も向上させなければならず、実戦配備にはまだ時間がかかるようだ。マスメディアなどが伝え…

ニュースウォッチ9が「慰安婦」問題を被害者の立場で伝えることになるのか注目だ

ニュースウォッチ9(19/10/4)は昨年ノーベル平和賞を受賞したデニ・ムクウェゲ氏のインタビューを放送した。ムクウェゲ氏は紛争が絶えないコンゴ民主共和国で、脅迫や暗殺未遂にあいながらも性暴力被害者の治療や救済に取り組んでいる医師だ。まさに命がけ…

日本政府にとっては好ましかろう、NHKの日米貿易協定についての説明

国連総会に合わせて行われた首脳会談で、日米両首脳は貿易交渉の「最終合意」を確認する共同声明に署名した。新たな貿易協定では、日本が農産品の関税について環太平洋パートナーシップ協定(TPP)と同水準の削減・撤廃を行う一方で、合衆国は工作機械や燃料…

再開する米朝協議で合衆国政府は「朝鮮の安全の保証」についての具体的な措置を示すべきだ

9月下旬頃に米国との協議に応じる用意があると表明した朝鮮のチェ・ソンヒ第1外務次官の談話や、朝鮮側の対米実務協議首席代表の指名、対朝鮮最強硬派だったジョン・ボルトン大統領補佐官の解任など、米朝双方の動きから、米朝の交渉再開が近いのではないか…

韓国からの批判の声は、「反日」ナショナリズムではなくて、被害者への公正な対応を求める声だ

「徴用工」を巡る日本政府の対応を批判する韓国市民の声を、日本のマスメディアは概ね「反日」だと捉えているようだ。例えば日本に対する抗議行動が続く韓国・ソウルを取材し報告したNHKのニュースウォッチ9(19/8/7)のニュースタイトルは「“反日”の韓国で …

日米韓の軍事的な連携が東アジアの平和と安定に寄与するという幻想

韓国政府が日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を日本政府に通告した。GSOMIAは共有した軍事的な機密情報の保護を義務付ける協定(情報の提供を義務付ける協定ではない)だが、日本のマスメディアはそれによって日米韓の連携が弱体化し、東アジアの…

昭和天皇が「反省」していたとしても、彼が戦争責任を果たしていないという事実は変わらない

NHKは、初代宮内庁長官の田島道治が昭和天皇とのやり取りを記録した「拝謁記」を独自入手し、ニュース7は8月16日から4夜連続、ニュースウォッチ9は16日と20日にその内容について放送した。そのうちニュース7(19/8/16)とニュースウォッチ9(19/8/16)は、…

「平和の少女像」に込められている思いは何か

愛知県で開催されている国際芸術祭の企画展、「表現の不自由展・その後」が中止に追い込まれた事件は、日本社会のいくつかの問題点を改めて示した。ひとつは、言うまでもなく日本の表現の自由の現状についてだ。かつてローザ・ルクセンブルクが語ったように…

日韓の対立で問題にすべきは、強制労働の被害者に対する日本政府の対応だ

「徴用工」を巡る問題で日韓の対立がエスカレートしている。韓国への輸出規制を強化した日本に対して韓国政府は対抗措置を発表、韓国では日本製品の不買運動も広がっている。しかし対立の発端となった「徴用工」を巡る昨年の韓国大法院(最高裁)の判決以降…

NHKの受信料を拒否する十分な理由が、我ら市民にはある

7月の参議院選挙で「NHKをぶっ壊す」ことを唯一の公約に掲げる「NHKから国民を守る党」が議席を獲得した。具体的な政策としては、料金を支払った人だけがNHKを視聴できる制度(スクランブル放送)の導入を目指しており、NHKの受信料不払いも呼びかけている。…

ジャーナリストなら「徴用工」問題の基本的な事実を無視せず伝えろ

毎日新聞(19/7/11)に歴史修正主義者のコラムが掲載されている。国家公務員共済組合連合会理事長の松元崇氏は、かつて自身が社外取締役を務めた三菱マテリアルの株主総会で聞いた、「韓国の元徴用工の人たち」は日本の炭鉱で働いていたことを「誇りにしてい…

選挙が済んだら、デモに行こう

7月21日に行われた参議院選挙は、議席の過半数を獲得した与党の勝利で終わった。しかし選挙が終わったからと言って、市民の政治的役割が終わるわけではない。市民は選挙以外にも、デモや座り込みなどによる直接行動などで政治に参加することができる。選挙だ…

河野太郎曰く、日韓請求権協定で「個人の請求権が消滅したと申し上げるわけではございません」

日韓請求権協定で「個人の請求権が消滅したと申し上げるわけではございません」──。日本の外務大臣、河野太郎の昨年11月14日の衆議院外務委員会での答弁だ。国家間の条約で個人の請求権は消滅しないというのは国際的な共通認識であり、そのことは河野太郎に…

「増税やむなしの空気」を作り上げてきたマスメディア

毎日新聞(19/7/3夕刊)は、消費が落ち込むのを承知で消費税増税に踏み切ろうとしている日本社会を、合理性に優越して日本人の判断を拘束するといわれる「空気の支配」について山本七平が論じた際に例に挙げた戦艦大和の無謀な出撃に擬え、現在の日本人は「…

「日米同盟」破棄がトランプへの答えだ

合衆国のドナルド・トランプ大統領が、日米安全保障条約は合衆国が一方的に義務を負う「不公平」なものだと主張して、その見直しに言及した。日本政府やマスメディアは、日米安保条約は片務的なものではないと反論し、「日米同盟」の重要性を強調しているが…

合衆国による宇宙の軍事力強化は中国やロシアへの対抗措置だというプロパガンダに騙されるな

NHKニュース7(19/6//23)は、合衆国が「中国やロシアに対抗」して「宇宙での軍事力強化」を進めており、宇宙での軍拡競争の懸念が強まっていると伝えている。ニュース7は、合衆国による宇宙の軍拡は中国やロシアへの対抗措置だと主張する合衆国政府の見解を…

年金問題でNHKは公共放送としての責任を果たせ

金融庁の審議会の報告書で老後2000万円の資産が必要だという試算が行われていたことが発端となり、老後の生活への不安がクローズアップされている。政府は報告書の内容は国民に「誤解」を与えるとか「不適切」だと言って報告書の受け取りを拒否して議論を避…

日米首脳会談で米軍基地問題を議論しなかった安倍晋三、それを問題にしないマスメディア

日米首脳会談で、「強固な日米同盟」を強調した安倍晋三。しかしその「日米同盟」の要である在日米軍基地の問題は会談で議題にはならなかったようだ。基地の存在に周辺住民は長年苦しめられており、日米地位協定の改定を求める声も強まっている。とりわけ沖…

何べんでも言うが、日韓請求権協定で「徴用工」問題は解決していない

韓国大法院(最高裁)が日本企業に元「徴用工」への賠償を命じた問題で、日本政府は韓国政府に対して第三国を交えた仲裁委員会を設置するよう要請した。日本政府は日韓請求権協定で問題は解決済みだと主張して韓国政府に問題解決の責任を押し付けているわけ…

ジャーナリズムの程度が知れる マスメディアのジュリアン・アサンジ逮捕の伝え方

米軍の戦争犯罪の証拠など市民社会に有益な情報をリークしてきたウィキリークスの創設者・ジュリアン・アサンジが英国警察に逮捕された。合衆国に送還されれば拷問や終身刑を受ける可能性のあるアサンジに亡命を認めていたエクアドル政府は、彼を保護してい…

マスメディアは朝鮮半島の平和と非核化に対する合衆国政府の姿勢を問え

ベトナムのハノイで行われた2回目の米朝首脳会談で合意文書への署名が見送られたのは、合衆国側の強硬路線への回帰が原因であることが明らかになってきた。また会談の数日前にスペインにある朝鮮大使館が襲撃された事件では、「自由朝鮮」と名乗る組織が犯行…

「北朝鮮の非核化」を求めるなら、朝鮮半島の平和についても語れ

朝鮮半島の平和と非核化を巡る米朝間の交渉で、マスメディアが問題にするのは常に「北朝鮮の非核化」だ。2月にベトナムで行われた米朝首脳会談を伝えるニュースでも、ほとんどのマスメディアは「北朝鮮の核」だけに注目し、在韓米軍の核や朝鮮半島の平和の問…

マスメディアは朝鮮政府の主張にも耳を傾けるべきだ

ベトナムのハノイで開催された2回目の米朝首脳会談で、両首脳は朝鮮半島の平和と非核化に向けて具体的な成果を上げることができなかった。マスメディアの多くは合衆国側の主張をそのまま真実として受け入れ、合意に至らなかったのは朝鮮政府が一部の核施設の…

報道機関への弾圧に抗おうとしないマスメディア

東京新聞の望月衣塑子記者の質問を「事実誤認」だとか「問題行為」と決めつけて「問題意識の共有」を記者クラブに要請した首相官邸に対して、日本新聞労働組合連合(新聞労連)が2月5日に抗議声明を発表して以来、安倍政権に対する反発が広がっている。しか…

おい、マスメディア 韓国の国会議長はなぜ謝罪する必要があるんや

韓国のムン・ヒサン国会議長が日本の総理大臣や天皇に対して性奴隷の被害者(元「慰安婦」)への謝罪を求めたことに日本政府は憤慨し、発言の撤回と謝罪を求めている。マスメディアも日本政府と一緒になってムン・ヒサンを非難し、「知日派」の韓国国会議長…

NHKは米朝首脳会談の合意文書を読んでいるのか

2回目の米朝首脳会談が今月27日と28日の2日間にわたってベトナムのハノイで開催されることが決まった。マスメディアは朝鮮半島の平和と非核化へ向けた米朝間の交渉について、相変わらず世論をミスリードしている。例えばNHKニュース7(19/2/2)は、昨年6月に…

TPPはトランプの保護主義に対抗する新たな枠組みになるとマスメディアは言うけれど

合衆国を除く11カ国による環太平洋パートナーシップ協定(TPP11)が、昨年12月30日に発効した。マスメディアは関税の撤廃による消費者への恩恵を強調したり、合衆国の保護主義に対抗する‟自由貿易” の新たな枠組みになると主張して、TPPの意義をPRしている。…

トランプが米朝首脳会談で合意した約束を守るのではないかと懸念するマスメディア

合衆国と朝鮮は2回目の米朝首脳会談を開催することで合意した。マスメディアは、困難な内政に直面している合衆国のドナルド・トランプ大統領が支持率回復のためにキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長との会談で「安易な妥協」をするのではないかと心配している…